ポケモンSMシングルレート・シーズン2にて使用したパーティ.
最終レートは2118,最終順位は77位.
シーズン1で猛威を振るったカプ・テテフの一致技に後出しができ,かつ素早さで上を取れるメガメタグロスから組み始めたPT.メタグロスはシーズン2で多く見られる炎タイプに対して不利を取るため,それら炎タイプ全般に強く出られるオニシズクモを採用.メタグロスを通すサイクル戦術,オニシズクモを通すトリル戦術の2軸を据えたPTとして完成させた.
また,主にメタグロスを通すための削り要因として採用した“カプZ”持ちのカプ・コケコの活躍は特に目覚ましく,このPTのMVPとして紹介する.
■PT概略
■個別解説
メタグロス @メタグロスナイト
性格:ようき 特性:クリアボディ→かたいつめ
アイアンヘッド / れいとうパンチ / かみなりパンチ / バレットパンチ
努力値 | H92 A188 B4 D4 S220 |
実数値(メガ前) | 167-179-151-*-111-129 |
実数値(メガ後) | 167-189-171-*-131-173 |
H:6n-1,8n-1
H-B:意地メガマンダの(+1)地震を82.5%で耐え
意地ガブリアスの地震+鮫肌を62.5%で耐え
S:準速メガマンダ抜き
パーティのエース.数値の高い物理アタッカーとして,6世代のガルーラと比較し勝る点は耐性が優秀なことであり,この点を存分に活かすためにはサイクル(が可能な)構築に入れるのが良いと考えた.
後述のコケコ+ランドと共に選出し,サイクルを回しながらこのポケモンの火力を通していくのがメインコンセプトである.従って技構成は広い範囲を殴れる3つの攻撃技に加え,試合終盤での縛り範囲をグッと広げる先制技のバレットパンチを採用した.バレットの火力はガブリアスを3割弱削る程度.
マンダを意識した調整は中レート帯ではかなり活きたが,環境に陽気グロスが多かったこともあり,高レート帯ではSに補正をかけたマンダが多く見受けられた.そのため後出しからマンダを見るのは一考.それでもガルガブを抜ける素早さは安心できる.
ちなみにエレキフィールド+雷パンチで,後出しされる耐久水(ヤドラン,ドヒドイデ等)を大きく崩せる.この動きを以て,受けループやブルルドヒドイデ等の受け重視なPTに対応していた.
カプ・コケコ @カプZ
性格:おくびょう 特性:エレキメイカー
10まんボルト / めざめるパワー(こおり) / しぜんのいかり / ボルトチェンジ
努力値 | B4 C252 S252 |
実数値 | 145-*-106-147-95-200 |
当初デンキZで使っていたが,この技を受けるために電気無効枠がほぼ後出しされるため無駄撃ちに終わることが多かった.
これを懸念して採用したカプZは有利対面を取った際の一貫が大きく,仮に相手に居座られても後続の圏内まで削る最低限の仕事ができる.
例として,以下の画像の対面を想定する.
相手の選択肢:
①こちらのデンキZを耐えられないため,電気受け(ガブ)に交代する.
②デンキZを耐える想定(ソクノ持ち等),またはこちらのマジシャ読みで居座る.
こちらの行動:ガーディアン・デ・アローラ
1)相手が交代した場合
コケコのHPを保ったままガブのHPを3/4削る.
その後はランドに引くなり,そのままめざ氷で倒すなり.グロスのバレットでも縛れる.
2)相手が居座った場合
役割対象であるカグヤのHPを3/4削る.この時点で最低限の仕事は完了できている。
仮に返しの地震でコケコが倒れても,カグヤのHP残り1/4をグロスの攻撃で削りきるのは難しくないはず.
このように相手がどちらの選択肢を取ってもアドバンテージを得ることができる.
今シーズン上位のガルーラは陽気であった(=デンキZを耐えない)ため,コケコ-ガル対面では相手視点で交代を選ぶ場合がほとんど.
繰り出されるチョッキランドやナットレイにカプZを当てれば,そのままコケコの一貫ができて勝利に大きく近づける.
PGLによればカプZ持ちは1.1%(2017/3/24現在)なのでまず読まれない.
このように一貫する技を高い素早さから放てる“カプZ”持ちのコケコは,以降の環境でも選択肢の1つになり得ると考える.
霊獣ランドロス @とつげきチョッキ
性格:いじっぱり 特性:いかく
じしん / がんせきふうじ / はたきおとす / とんぼがえり
努力値 | H244 A44 B20 D188 S12 |
実数値 | 195-188-103-*-124-113 |
A:地震でB4ガブを確2
H-B:意地ミミッキュの(+1)シャドクロZを確定耐え
H-D:臆病ウルガモスの(+1)オバヒZを93.7%で耐え
S:岩封で最速ガブ抜き
電気受け+サイクル要因.威嚇+とんボルはミミッキュをうまく”いなす”ことができて優秀である.
このポケモンに後出しされやすいクレセやカグヤのゴツメ,ポリ2の輝石を叩き落とすだけでグロスの通りが非常に良くなる.特にクレセはグロスに通る技を持っていない場合がほとんどなので,アイヘ連打で回復技のPPを枯らして突破が可能.
HPが1でも残っていれば威嚇を入れたり拘り地面技の一貫を切れたりできるため,安易に切らないことが重要であると感じた.
オニシズクモ @こだわりハチマキ
性格:いじっぱり 特性:すいほう
アクアブレイク / きゅうけつ / どくどく / ねごと
努力値 | H188 A252 B68 |
実数値 | 167-134-121-*-152-54 |
(S個体値14~15)
H:6n-1,8n-1
A:無振りリザXをアクブレで乱数1発(81.3%)
HBカバルドンをアクブレで乱数1発(81.3%)
S:最遅ギルガルド-4,無振りソーナンス抜きメガメタグロスの弱点であり,シーズン2の環境に多かった炎タイプ全般に対して強く出られるポケモンとして,オニシズクモを2匹目のエースに据えた.シーズン1・最終1位の構築をリスペクトした鉢巻型.リザードンに対しての行動保証やトリル下で動かすことを見越してHAベースの配分とした.Sはガルドとの行動順を明確にしたり,トリル下での一貫性を作るために必要な数値まで下げた.カバリザをはじめ,水の一貫がある構築をトリルからのアクブレ連打で崩壊させる.特殊耐久が高いため,カプ・レヒレやフシギバナ等なら後出しされてもそのまま打ち勝つ望みがある.20%で引くBダウンの追加効果が強力.リザードンがX,Yどちらであろうと最高打点(逆鱗,エアスラ)を耐えて返しのアクブレで倒せるため,リザードン検定5級の僕でも安心して戦えた.
余談だが,『炎タイプに強い水タイプ』って意外と貴重だと思う.
ミミッキュ @フェアリーZ
性格:いじっぱり 特性:ばけのかわ
じゃれつく / かげうち / トリックルーム / のろい
努力値 | H228 A252 B28 |
実数値 | 159-156-104-*-120-116 |
H:16n-1
H-B:陽気メガギャラの(+1)滝登りを93.7%で耐え
じゃれZ+影討ちの対面性能,呪い+じゃれZの耐久崩し性能,トリルでの切り返し性能を併せ持つ.
基本は裏に置き,相手の竜舞への切り返しやオニシズクモのトリルサポートをする.
ゲッコウガ入りなど出し負けすると厳しいPTには初手出しする.迷ったら出しておけば腐らなくて強い.
ガルーラ @ガルーラナイト
性格:いじっぱり 特性:きもったま→おやこあい
おんがえし / ほのおのパンチ / グロウパンチ / ふいうち
努力値 | H4 A252 S252 |
実数値(メガ前) | 181-161-100-*-100-142 |
実数値(メガ後) | 181-194-120-*-120-152 |
メタグロスが手も足も出ないギルガルド入りに出す2匹目のメガ枠.
呪い以外のアタッカーミミッキュはほぼ意地なので,最低限打ち合うため抜けるように準速まで振った.
同じくグロスが打点を持たないナットレイ,ハッサムを焼く炎パン.多様なポケモンを使ってくる低レート帯に勝ちやすいグロウ持ち.フシギバナ等を崩すための技でもある.
■基本選出
・コケコ+グロス+ランド(選出率70%ほど)
テテフやガルーラ入りなどに.先発コケコで崩しつつサイクルを回して詰めていく.ミミッキュへの対処もし易い.
・ガル+ミミ+シズクモ(選出率30%ほど)
水の一貫が強い時に.対面性能の高いガルーラで1体持っていった後,トリル+シズクモで暴れる.
シズクモはこちらのガルーラとバシャが対面してしまった場合の引き先にもなる.
■おわりに
「鋼が重いから炎パンガルーラを入れよう」とやや思考停止で採用したのが反省点です.鋼が重いならまず炎ポケモンを考察すべきであり,この枠の考察を怠ったためにこの構築は相手のメガメタグロス,メガゲンガーが重くなっています.
6世代民にありがちな『ガルーラの呪縛』に囚われて遠回りしている暇はないですね.次こそ2200!╭( ・ㅂ・)وグッ
ロック(@hal_rock6)
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