はじめに
この記事は、ポケモン剣盾 ランクバトル シリーズ8(竜王戦環境)を前提としています。
カイオーガに対して非常に強いポケモンとして名の挙がるゴリランダー。しかし、カイオーガの裏にはほとんどの場合サンダーが控えており、草技を受けられてしまうことから、「カイオーガに強くても、カイオーガ軸にはそこまで強くない」という認識があります。
そこで、ゴリランダーでカイオーガを見つつ、繰り出されるサンダーまで突破することを目標に、考察を行いました。
調整の結果
解説の前に、結論となったゴリランダーの調整をご紹介します。
A:
▶(A+2)ダイアタック+キョダイコランダで、HB特化ダイマサンダーを 96.1% で倒す
▶(A+4)叩き落とすで、H252-B4振りナットレイを確定で倒す
H-B:
▶A無振りナットレイのジャイロボール×2を 86.7% で耐える
H-D:
▶C252振りカイオーガの冷凍ビームを確定耐え
S:
▶ほとんどの耐久サンダー抜き
調整の経緯
まず、カイオーガ軸に入るサンダーは総じて耐久型であるという前提があります。カイオーガ軸を使ったことがないため、なぜそうなるかは分かりませんが、上位の構築記事を見る限りこの前提は間違ってなさそうです。
この記事では、サンダーの調整を以下の2パターンで想定します。
B実数値143(11n)を下回らないようにする都合上、Sは振っても128が限界でしょう。これに立脚して、ゴリランダーのSは129に設定します。
ゴリランダー@? |
?-?-?-x-?-129 |
グラススライダー/?/?/? |
次に、ゴリランダーはサンダーのダイジェットをめちゃくちゃ無理しないと(D252振り+チョッキ持ち)2耐えできません。そのため耐久調整は諦め、サンダーを上から2発で倒すことにします。ダイアタックを使えば、対面でダイジェットを選択されても素早さの逆転は免れそうです。
ゴリランダー@? |
?-?-?-x-?-129 |
グラススライダー/ギガインパクト/?/? |
ダイマサンダーを2発で倒すためには、剣舞を積んでおくことが必要です。ゴリランダーvsカイオーガ対面を作ってしまえば、相手は引かざるを得ないため、そのタイミングで積み、A+2ゴリランダーとサンダーを対面させましょう。
ダイアタック→キョダイコランダで倒すには、A特化に加えて珠が必要であることがダメージ計算より判明します。
ゴリランダー@いのちのたま |
?-194-?-x-?-129 |
グラススライダー/ギガインパクト/つるぎのまい/? |
ここで大変な事実を認識します。HBに振ったサンダーは多くの場合、オボンの実orアッキの実を持っているのです。どちらにしても上記までのダメージ計算が崩れてしまう……。
ということで、サンダーを倒すのは2サイクル目にすることにし、1サイクル目で道具を叩き落としておくことにしましょう。
ゴリランダー@いのちのたま |
?-194-?-x-?-129 |
グラススライダー/ギガインパクト/つるぎのまい/はたきおとす |
最後に、残った努力値を耐久に振り分ければ完了です。今回はカイオーガの冷ビと、カイオーガ軸に多いHDナットレイに焦点を当てて調整しました。
ゴリランダー@いのちのたま |
179-194-115-x-91-129 |
グラススライダー/ギガインパクト/つるぎのまい/はたきおとす |
完成!
使ってみた感想
上記の立ち回りを実現するのは、針に糸を通すような作業でした。実際に1度だけサンダーを屠って気分良くなりましたが、すぐにパーティから抜ける運びとなりました……。原因を分析してみます。
1. ゴリランダーvsカイオーガ対面を作らなければならない
ゴリランダーはカイオーガの技に何度も後出しできる耐久は無いため、初手の偶発対面orとんぼがえり等を利用しなければなりません。最大にして最難の課題。無理……。
2. 1サイクル目で麻痺ると終わる
上述の通り、1サイクル目で後出しされるサンダーの持ち物を叩き落とします。その際に静電気の30%を引くと、ダイアタックでS逆転できなく、計画は瓦解します。無理……。
3. 汎用性に欠ける
環境にいるカイオーガ以外のポケモンにゴリランダーが強くありません。オーガ軸にウインディが居たら選出できないことも含めて、確実にパーティの枠を圧していました。無理……。
教訓
机上論は楽しいけど、実戦で学ぼうね……。(自戒)
Twitter:ハル_ロック(@hal_rock)
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