ポケモン剣盾 ランクバトル シングル
シーズン30(2022/05)で使用した構築の紹介です。
最終順位は87位、最終レートは2005でした。
概要
ザシアン | 197-242-135-x-135-173 | 黒バド | 175-x-101-217-120-222 |
エスバ | 155-184-95-x-96-171 | サンダー | 197-x-150-146-110-119 |
ブラッキー | 202-85-131-80-200-63 | トドン | 218-103-100-112-135-53 |
構築経緯
どの伝説を採用しても、「ザシアン+ラッキー+ヌオー」という並びが入り得ることに気付きました。バドもオーガもイベルも、この並びと同時採用されることに何の違和感もありません。
そのため、最初のメタ対象を「ザシアン+ラッキー+ヌオー」に定め、これに安定して戦えると思った黒バドレックスを構築のメインに据えました。
また、バドミラーやメタモンに対する引き先となり、バドが「わるだくみ」を積む機会を作れる、「あくび」持ちのブラッキーを同時に採用しました。
補助技や耐性を活かして緩くサイクルを回し、バドの一貫を作っていくことが、この構築の理想の動きです。
個別解説
バドレックス(こくばじょうのすがた)@のろいのおふだ
175-x-101(4)-217(252)-120-222(252+) |
アストラルビット/サイコショック/おにび/わるだくみ |
最強のザシアンに対して「上から倒す」という安定した処理ルートを常に持てる点を評価しています。
当初は、「ザシアン+ラッキー+ヌオー」の並びを完膚なきまでに壊すため、
- アスビ/ショック/悪巧み/身代わり@ラムの実
- アスビ/ショック/悪巧み/挑発@呪いのお札
という構成で使っていました。(ラッキーの電磁波、歌う両方へのケア)
流石に汎用性に欠けたこと、実戦ではこの3体がそのまま選出されることは稀であったことから、鬼火入りの構成に落ち着きました。
ダイマを切ることが多く、その際タスキが腐りがちなため、呪いのお札を持たせています。変わる確定数の例は以下です。
仮想敵 | 攻撃 | お札なし | お札あり |
199-136ザシアン | ゴツメ×2 + アスビ | 確定2発 | 乱数1発(87.5%) |
213-174ホウオウ | アスビ | 確定3発 | 乱数2発(89.1%) |
204-129日食ネクロズマ | アスビ | 確定2発 | 確定1発 |
202-86ヌオー | アスビ | 乱数1発(6.3%) | 確定1発 |
187-111ダイマサンダー | 珠ダメ×1 + ダイホロウ×2 | 乱数2発(5.9%) | 確定2発 |
また、鬼火が立ち回りの幅を広げています。対面のランドやジガルデ、後出しされるバンギに当てることで、こちらのブラッキーやサンダーでそれらを受けられるようになります。相手のラムの実を無視できる点も噛み合っており、使用感は非常に良かったです。
ブラッキー@たべのこし(せいしんりょく)
202(252)-85-131(4)-80-200(252+)-63(-) |
イカサマ/バークアウト/あくび/つきのひかり |
前述の通り、バドミラーやメタモンに対する引き先です。一般的に、この役割を担うのはポリ2、バンギ、ガエンですが、ポリ2の電磁波は別にバドと相性が良くないこと、バンギは物理受けとの同時選出が強要されること、ガエンは猫のくせに二足歩行であることから採用を躊躇い、最終的にブラッキーに行きつきました。あとは単純に欠伸が好き。
月の光は願い事+守るとの選択ですが、ダイマ技が守るを貫通し、サンダーやディアルガを後出しからいなせないことがあったため、即時回復できる月の光としました。一方、守るがないことで、眠らせながら強引に殴ってくるザシアン等への立ち回りが難しくなるデメリットもあります。
TODポケモンなので、数的不利を取らないことが何よりも大事です。
ブラマンダの各構築に対する選出・立ち回りについて – クゥリのブラッキーをこよなく愛するポケモン日記
リスペクト。ここまで使い込めたらカッコいいです。
サンダー@ゴツゴツメット(せいでんき)
197(252)-x-150(252+)-146(4)-110-119(個体値29) |
ほうでん/ぼうふう/ボルトチェンジ/はねやすめ |
相手のザシアンをバドのアスビ圏内に入れるためのゴツメ枠。ゴツメを2回触らせられる(=ザシアンの攻撃を1発耐える)ことができれば、正直どのポケモンでも良いのですが、汎用性を重視してサンダーにしました。特に役立った「汎用性」の具体例は以下です。
- バドの苦手なポリ2に対してTOD可能
- 後述のザシアンがメタモンにコピーされた場合の対策
- 試合終盤でのダイジェットを使ったスイープ
麻痺や混乱の要素は残念ながら(?)強く、これで救われた試合も当然あります。オーガが採用する不一致零度を、技の5枠目として帯同しているがごとし、といっても過言ではないでしょう。
ザシアン@くちたけん
197(236)-242(236+)-135-x-135-173(36) |
きょじゅうざん/インファイト/ワイルドボルト/でんこうせっか |
もう1匹の伝説枠は色々考えたのですが、相手のゼルネ、イベルが強すぎて、このポケモンなしで勝つ方法が分からなかったため採用しました。バドの苦手な悪ラオスやミミッキュに有利なのもGoodです。
これまでザシアンを使う中で、あまりにワイボを切った動きをされることが多かったため、技構成は感情にまかせて決定。偶然ですが今期はホウオウが多く、環境とも噛み合っていたようです。
調整は「陽気HS」「意地HA」「意地Had(潮吹き耐え)」の3択かと思いますが、相手のザシアンを上から縛る役割はバドが、オーガ対策は後述のトドンが担っていることもあり、必然的に「意地HA」となりました。積み技がないことから、殴るだけで崩しを遂行してほしく、その意味でもA特化は必要であったと思います。
僕らの有限で貴い時間のn%が、巨獣斬のエフェクトを見ることで消費されていく事実に、身が震えますね。(ぽかぼかフレンドタイムの頃と同じ感情)
エースバーン@いのちのたま
155-184(252+)-95-x-96(4)-171(252) |
かえんボール/ギガインパクト/とびはねる/とびひざげり |
崩し枠。日ネク+イベルや、ヌオー+バンギなど、ザシアンとバドの両方が止められてしまう並びに対して、穴を空けるために採用しました。相手のどちらかを倒せば、こちらのどちらかが通せます。
巷で噂される「とびひざげり不要論」ですが、こちらのバドが悪やノーマルを鬼のように呼ぶため、この構築では必須でした。逆に、ブラッキーが相手のバドに滅法強いため、不意討ちは切っています。
珠四天王(と僕が勝手に呼んでいる)サンダー、ランド、エスバ、ゲロゲの中で撃ち合ったとき、サンダーとゲロゲには勝て、ランドには負けつつもSを上げさせません。一方的に不利な伝説もオーガくらいしか思い浮かばなく、動かすたびに圧倒的な制圧力を感じました。
トリトドン@ラムのみ
218(252)-103-100(92)-112-135(164+)-53(-) |
じしん/なみのり/あくび/じこさいせい |
これまでで辛いオーガに対しての引き先です。欠伸で場作りをするという観点で、ブラッキーと「役割」は同じですが、「役割対象」が異なります。
「役割」が同じで、「役割対象」が異なるポケモンを採用すると、相手の構築に依存せずに立ち回りを確立させることができます。具体的に言うと、相手がザシバドでもザシオーガでも、構築経緯で示した「欠伸で緩くサイクルを回して、バドを通す」動きを変えることなく狙えるようになります。
オーガと同居しやすいカバも構築単位で重いため、欠伸ミラーで一歩優位に立てるラムの実を持たせました。他にも、ダイナの毒々を1回無視して欠伸を入れたり、連打されるサンダーの暴風やオーガの冷ビに対する保険として、意外と発動機会の多い持ち物でした。
選出
vs. ザシバド
⇒ 初手バド、裏サンダー & ブラッキー
バドを通します。初手ランドには鬼火、サンダーにはダイマを合わせることで珠をケアします。
勝率は良いですが、ポリ2へのTODが度々あります。
vs. ザシオーガ
⇒ 初手バド、裏サンダー & トドン
ブラッキーをトドンに替えて、vs. ザシバドと同じ動きを目指します。相手は主にランドでこちらのトドンを崩そうとしてくるため、注意が必要です。(注意ってどんな?)
トドンに対する恨みからか、読みづらい崩しを用意している相手が多く、勝率はトントンです。
vs. ザシイベル
⇒ 初手エスバ、裏ザシアン & サンダー
エスバ、ザシアンがどちらもイベルに対して動け、ダイジェットを積ませる隙を与えません。サンダーはメタモン対策。
前のめりにダイマを切ることで、勝率を高く保てていた印象です。
vs. 受け
⇒ 初手トドン、裏エスバ & ザシアン
エスバで崩すのですが、初手に出すとダイナのリフレクター等でダイマを枯らされてしまいます。そのため欠伸で相手の選出を見て、機を見計らってからエスバを出します。エスバを止めるために相手にダイマを切らせた後、終盤になってはじめて、ザシアンのインファ+ワイボの範囲を通します。
vs. ネクロ入り
⇒ 初手エスバ、裏ザシアン & バド
前述の通り、エスバで相手のサイクルに穴をあけた後、こちらの伝説を通します。オーロンゲが同居している場合はサンダーを出し、ボルチェンで不利対面を避けながら壁ターンを稼ぎます。
重いポケモン
カバルドン:挑発や、高火力の水技など、ステロを撒かせない手段がありません。エスバにステロが刺さると、ザシアンに対面勝てなくなることが本当にキツかったです。一時バドに挑発を覚えさせていた理由もコレ。
エースバーン:対面勝てるポケモンがいません。サンダーで魂込めてダイウォールを合わせるか、エスバで同族勝負がマシなレベル。カバ、ラグ、ランド辺りの有難みを感じます。
おわりに
選出の項を書いていて思ったのですが、全体を通して、選出/行動パターンが多岐に渡りすぎて言語化が難しいですね。皆さん、テンプレの並びを仮想敵として構築を考えると思いますが、実際は6匹ぴったりテンプレ通りの相手に当たることは稀ですので……。
今期は、構築段階で処理ルートを考えるのに加えて、行動レベルで処理ルートを派生させていくことが大事であると痛感しました。そこで求められるのが「汎用化」で、バドのラムをやめたり、ゴツメ枠をより硬いランドではなくサンダーにしたところで、実践できたかなと思います。まだまだ改善の余地だらけです。
ぜんぜん分からない。僕は雰囲気でポケモンをやっている。
Twitter: ハル_ロック@hal_rock6
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