ORASシングルレートのシーズン14および、真皇杯 関東予選で使用したパーティ。 最高/最終 レートは2115。最終順位は84位。
真皇杯 関東予選では予選抜けからの決勝トーナメント2回戦負け、ベスト32。
パーティコンセプトは「ガルーラ軸に負けない」
環境トップのガルーラを上から殴れる最速ガルーラを使うことから構築を組み始めた。ガルガル対面で勝つためには”ねこだまし”を撃つ必要があるが、相手の裏にいるゴツメ持ちを考慮すると積極的に選びたい技ではない。そこでガルーラにゲンガーを後投げすることで、相手の行動(ガルーラ居座り、ゴツメ持ちに交換)いずれに対しても有利を取れる「ガルーラ+ゲンガー」という並びとした。
またガル+ゲンで苦手なポケモンやガルーラ入り以外にもしっかり勝てるように取り巻きを固めた。
■PT概略
ポケモン名 | 持ち物 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 |
---|---|---|---|---|---|
ガルーラ | ナイト | 捨て身 | 地震 | 冷P | 猫騙し |
ゲンガー | ラム | 祟り目 | ヘド爆 | 鬼火 | 道連れ |
スイクン | 残飯 | 熱湯 | 毒々 | 身代わり | 守る |
ウルガモス | チョッキ | 炎の舞 | さざめき | ギガドレ | サイキネ |
化身ボルトロス | オボン | 10万 | めざパ氷 | 悪巧み | 電磁波 |
マンムー | タスキ | 氷柱針 | 地震 | がむしゃら | 氷の礫 |
■個別解説
ガルーラ @ガルーラナイト
性格:ようき 特性:きもったま→おやこあい
すてみタックル / じしん / れいとうパンチ / ねこだまし
努力値 | H4 A244 B4 D4 S252 |
実数値(メガ前) | 181-146-101-*-101-156 |
実数値(メガ後) | 181-176-121-*-121-167 |
AS全振り、残り耐久
蔓延する準速以下のガルーラに勝つこと、またそれをメタったいじっぱり鉢巻ガブリアスや”ばかぢから”マンムー等を上から倒すための最速。相手のガルーラを落とすために必要な火力を確保するためノーマル技は”すてみタックル”と”ねこだまし”。ガブリアス、カイリュー、麻痺したメガボーマンダを落とす”れいとうパンチ”を採用し、最後の枠は非接触で多くの相手に撃てる”じしん”とした。メガ枠がこのポケモンだけなので多くを相手にできる汎用性は重要である。
無難に強いポケモン。”れいとうパンチ”を2回撃てば34%の確率で相手を凍らせるので無理そうな場合でもなんとかなることが意外とあった。最速ガルーラ同士の同速対決が勝ち負けに直接影響することが多い。
ゲンガー @ラムのみ
性格:おくびょう 特性:ふゆう
たたりめ / ヘドロばくだん / おにび / みちづれ
努力値 | B4 C252 S252 |
実数値 | 135-*-81-182-95-178 |
CS全振り、余りB
やけどダメージ2回+”たたりめ”でH252クレセリアを確定で倒す
やけど状態のメガガルーラの”かみくだく”を確定耐え
やけど状態のメガガルーラの”ほのおのパンチ”を確定2耐え
相手のガルーラ軸PTに対して、こちらのガルーラと共に選出し、ガル+物理受け(クレセ、スイクン、カバ等)の並びを崩していく。ガルガル対面ができたときにこのポケモンに引いて一貫する”おにび”を放つ。ガルーラに”おにび”が当たった場合はそこから”みちづれ”連打で1対1交換を狙っていく。交代先のポケモンに当たった場合は”たたりめ”で削るか”みちづれ”で持っていくか選べる。特にガルーラを道連れできることが多く、相手の主戦力を削ぐことで、以後有利な立ち回りが可能になる。
技について、ガルーラへの遂行技として”おにび”、”みちづれ”は確定。ゴースト技はやけどダメージと合わせて相手を大きく削れる”たたりめ”を採用。最後の枠は”ふいうち”が無いことが分かったガルーラやフェアリーほか、等倍相手に刺さる”ヘドロばくだん”とした。
一般的にメガシンカしないゲンガーは”きあいのタスキ”を持っていることが多いが、今回はガルーラに後出しし処理することに重きを置いているためタスキが腐ることが多かった。そこでゲンガーがガルーラを道連れできない要因(“ほのおのパンチ”・”れいとうパンチ”による追加効果、素ガルーラの”ひみつのちから”麻痺)を排除するために”ラムのみ”を持たせた。何度も被弾することによる追加効果の発生は思ったよりも多く、それらへの耐性を持たせることで対ガルーラへの安定感は非常に向上した。またキノガッサやジャローダ、カバルドン、”ねっとう”スイクンにも強気に行動できたり、ボルトロスへの行動回数を1ターン増やすことができるなど優位に働く場面は多い。水ロトムやサーナイトによる不意の”でんじは”にも対応可能。特に麻痺でゲンガーの機能停止を図るポケモンは多く、読まれないことも相まってしっかり活躍してくれた。
“きあいのタスキ”は役割範囲を広げられる道具だが、対して”ラムのみ”は役割対象への遂行能力をより高めることのできる道具であり、選択肢になり得る強さを持っていると感じた。
スイクン @たべのこし
性格:ずぶとい 特性:プレッシャー
ねっとう / どくどく / みがわり / まもる
努力値 | H252 B84 C4 D4 S164 |
実数値 | 207-*-160-111-136-126 |
H:全振り
S:最速バンギラス+2、微振り100属 (耐久ガルーラ、サンダー等)をだいたい抜く
B:残り
C、D:余り
いじっぱりガブリアスの”げきりん”を確定で2発耐える
たべのこしによる回復を挟んでいじっぱり鉢巻ファイアローの”ブレイブバード”を2発耐える
みがわりがA4振りグライオンの”じしん”を確定で耐える
みがわりがやけど状態のナットレイの”パワーウィップ”を31.2%で耐える
バシャーモ、ファイアローに殴り勝つためのポケモン。またこちらのガルーラが苦手なクレセリア、ポリゴン2などの耐久ポケモンを毒で崩す。さらに”まもる””みがわり”でピクシー・オニゴーリのPPを枯らす(またはTOD)ことによる対策枠。このPTにおいて非常に役割が多い。Sにここまで振るとほとんどのロトム、サンダーの上を取れるため交換際の”どくどく”から嵌めることが可能。”ねっとう”やけどに対してまもみがしても良く、Sの遅いポケモンに対してタイプ相性を無視した活躍を見込める。最近増えたABガルーラなど遅いガルーラに先制してやけどを入れることも少なくなかった。Bにあまり振れていないが、サイクルの中で”まもる”ことによる回復があるので困る場面は少なかった。みがわりのグライオンの”じしん”耐えは受けループに対抗するために必要な調整である。
キノガッサや霊獣ボルトロスがいないガルーラ軸に対しては以上のガル+ゲン+スイクンが基本選出となる。
ウルガモス @とつげきチョッキ
性格:ひかえめ 特性:ほのおのからだ
ほのおのまい / むしのさざめき / ギガドレイン / サイコキネシス
努力値 | H244 C220 S44 |
実数値 | 191-*-85-201-125-126 |
H:物理・特殊双方の耐久を伸ばすためほぼ全振り、16n-1
S:微振り100属 (耐久ガルーラ、サンダー等)をだいたい抜く
C:残りすべて
“ほのおのまい”とC+1″ギガドレイン”でチョッキ以外のマリルリを確定で倒す
“サイコキネシス”で無振りメガゲンガーを乱数1発(31.3%)
C4振りスイクンの”ねっとう”を高確率で3発耐える(99.32%)
C4振りメガゲンガーの”ヘドロばくだん”を確定で2発耐える
C92振りまでのメガゲンガーの状態異常”たたりめ”を確定で2発耐える
眼鏡サザンドラの”あくのはどう”を確定で2発耐える
同”りゅうせいぐん”を62.5%で1.5発耐える
A4振りファイアローの”ブレイブバード”を87.5%で耐える(目安)
対ゲンガー軸、クチート軸要員。S11の構築でも使用したHCベースの耐久ガモス。”おにび”、”きあいだま”耐性により、こちらのガルーラがゲンガーと対面した際の安定した引き先になる。クチート軸にはエースのお供であるポリ2ブルンごと対策でき、サザンガルドやライボランド、ノオーカバ等のサイクル構築にも強い。”ほのおのまい”でC上昇を引いてヒートロトムやマリルリなど繰り出される相手を突破する。眼鏡ゲッコウガの”ハイドロポンプ”も耐えるので”ギガドレイン”で返り討ちにすることができる。
また耐久アローの”ブレイブバード”をほぼ耐えるので、引き際スイクンなどに”おにび”を入れられたくない場合は”おにび”読みで突っ張り、”はねやすめ”のターンに交換するという行動もしていた。これはあくまで極端な例だが、相手の想定しない耐久値を生かした強気な立ち回りができるのもこのポケモンの魅力である。基本的に特殊技全般に後出しできる。
化身ボルトロス @オボンのみ
性格:ずぶとい 特性:いたずらごころ
10まんボルト / めざめるパワー(氷) / わるだくみ / でんじは
努力値 | H236 B240 C4 S28 |
実数値 | 184-*-132-146-100-135 |
H:4n(オボンの回復量考慮、ステロ2回でオボン発動)
B:11n
S:最速70属(キノガッサ等)抜き
C:余り
対ボーマンダ軸、ルカリオ軸要員。ガルーラの苦手な高速ポケモンに”でんじは”を入れていくスタンダードな耐久ボルト。メガでないバシャーモに対しては昨今の”ラムのみ”の所有率の高さから”10まんボルト”から入った方が勝率が高くなる気がした。同じくラムを持った個体が非常に多いことからこのポケモンでゲッコウガを止めるのは困難になっている。”めいそう”スイクンやHDファイアローにきちんと勝つためにも”わるだくみ”は必要である。
マンムー @きあいのタスキ
性格:いじっぱり 特性:あついしぼう
つららばり / じしん / がむしゃら / こおりのつぶて
努力値 | A252 B4 S252 |
実数値 | 185-200-101-*-80-132 |
AS全振り、余りB
対積み構築、崩し要員。カバルカカイリューやバンドリマンダ等に特に強い。タスキ+技範囲でほとんどの積みアタッカーを止められる優秀なストッパーである。”がむしゃら”が何故か読まれなく、”こおりのつぶて”と合わせて対面性能が非常に高い。この技によって、本来止められないメガギャラドスやハッサムなどにも対面で勝てる可能性があるため、他のポケモンがこれらの起点になってしまうことを極端に恐れずに行動できるのは強かった。
“がむしゃら”のもう1つの使い方としては、高火力や弱点の技に後出しして能動的にタスキ発動→”がむしゃら”で本来役割対象でないポケモンを赤ゲージまで削る動きである。例えばゴツメスイクンの”ねっとう”に後出しし”がむしゃら”すればこちらのガルーラの”じしん”圏内まで削れてガルーラを通すことができるし、眼鏡ニンフィアを削ればこちらのスイクンを通しやすくなる。Aに補正をかけていることによる高火力と以上2つの役割により腐ることが少なかった。PTにスイクンを入れている以上、安易なボルチェン選択やボルトロス無双を許さない地面枠としても活躍してくれた。
おおまかな選出についてはこちらの記事を参照。
コンセプト通り、対ガルーラ軸(特にガルクレセ、カバガル等)に高い勝率を残すことができた。他の構築にも、柔軟に選出できることを生かして対応することが可能で、いわゆる「切っている」ポケモンが少ないのもこのPTの強みである。
■おわりに
ガルーラに対してゴツメ持ちを投げても”ひみつのちから”の普及率の高さから全く機能しないことが多く、起点にすらされることから今回は「ゴツメ枠」を使用しないPTとしました。Antiガルーラスタンというタイトルの構築にガルーラがいるのマジでやばいですが、加速度的に研究が進むガルーラの型に対応できるのは他でもないガルーラなのかな~と思います。
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